先住民

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鉱床は多くの場合、先住民(その主張、慣習、所有権)と密接に関連した土地の、その地層に存在します。このため、企業が守るべき特定の義務が発生し、慎重な理解と取り組みを要する独特の課題と機会も生まれます。

不利な立場の克服 

先住民は歴史的に不利な立場におかれていることが多く、差別の対象となったり土地を奪われたりしてきました。産業開発、特に文化や天然資源に悪影響を及ぼす開発事業のネガティブな影響を特に受けやすい人々であるといえます。しかし同時に、適切な関与を通じて、採鉱プロジェクトからポジティブな利益を多大に得るチャンスも存在します。この問題への取り組みには、先住民の利害と権利に対し、採鉱プロジェクトのライフサイクル全体を通じて特別な配慮を行うことが必要です。

一部の国の法令では先住民の関与を鉱山会社に義務付けており、採鉱操業の開始に先立ってその土地に居住する先住民の同意を必要とする場合もあります。しかしほとんどの国では、先住民もその他の人口集団も、自らが影響を被るプロジェクトに拒否権がありません。

しかしICMM会員企業は、「新規プロジェクト(および既存プロジェクトの変更)を、伝統的に先住民が所有し、または慣習的に利用している土地で実施し、それが重大な悪影響を及ぼす可能性が高い場合には、当該先住民の同意を得る取り組みを行う」と約束しています。責任ある鉱山会社はすべて、「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意(FPIC)」を、最大限尊重すべき基本原則としなければならないとICMMは考えています。

信頼性のあるエンゲージメント

コミュニティとの関係強化においては、包括性の確保が重要原則の一つです。年長者やその他伝統的なコミュニティリーダーの役割を認めることは重要ですが、正規のリーダーがコミュニティのすべての利益を代表しているとは限りません。特に企業は、意思決定プロセスから外されることの多い女性や若者等、コミュニティ内の様々なグループとも関係を築く必要があります。先住民とのエンゲージメントにおいては、企業担当者は包括的かつ被差別的な方法で行動すると明確に約束しなければなりません。

一定のグループが伝統的な意思決定構造から排除されている場合、そのグループの意見を間接的な方法で集める必要があるかもしれません。例えば、アンケート調査やベースライン調査、少人数での非公式な話し合い等です。また企業担当者は伝統的な意思決定者に対して、伝統的構造を尊重し可能な限りそれを通じた取り組みを行うが、企業としては自社の活動がコミュニティ内の全グループにどう影響するかを理解する必要があると説明してください。

先住コミュニティの懸念事項はそれぞれ固有であり、潜在的脆弱性もあると認識するICMMは、鉱山会社が先住民とエンゲージメントを行う際に役立つガイダンスとリソースを策定しました。

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