人権

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人権尊重は、持続可能な開発の中心的側面であり、あらゆる企業への基準的期待です。企業が、ある分野での人権侵害を、別の分野での優れた行動で相殺することはできません。

2008年の国連「保護、尊重、救済」フレームワーク、および、2011年の国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)の国際的な承認後、現在、 企業には人権尊重責任が明確に期待されています。UNGPは幅広い支持を受け、その重要要素は他の国際基準にも組み入れられています。例えば、国際金融公社(IFC)のパフォーマンススタンダードOECDの多国籍企業行動指針が挙げられます。

国レベルでは、人権は多くの国の国内法で保護されており、企業も順守が義務付けられています。しかし一部の国ではさらに進んで、UNGPにもとづく新しい政策や規制が実施されています。これにより企業への期待はさらに高まり、人権に及ぼす影響への取り組みを明らかにする必要が生まれています。例えば国よっては、奴隷や強制労働等、特定の人権問題に関する報告が義務付けられています。

ICMMはUNGPを全面的に支持し、策定前のコンサルテーションにも深く関わりました。UNGPは、企業がその責任に照らして、人権を実際に尊重していることを把握し明示できるようにする、総合的提言を行っています。これがまた翻ってICMM自身の人権尊重ガイドラインにも影響を与え、デューディリジェンスと効果的な苦情処理・救済措置を通じた方法の提示につながりました。

ICMMはまた、「安全保障及び人権に関する自主原則」(Voluntary Principles Initiative on Security and Human Rights)のオブザーバーも務めています。この自主原則は、政府、市民社会組織、採掘企業(多数のICMM会員企業を含む)が参加しており、「企業が人権尊重を推進する有効なフレームワークに則って業務の安全とセキュリティを維持する指針となること」を目的としています。

鉱業・金属業企業は、操業で影響を及ぼすコミュニティおよび従業員の人権を尊重する責任を負います。すでに実証されているとおり、鉱業・金属業操業は適切な政策とガバナンスのフレームワークを用いることで、経済的・社会的権利の実現を、貧困緩和、基本インフラ整備、社会的投資を通じて推進することができます。しかしまた、現地コミュニティの利害を適切に配慮しなければ、企業活動によって人々の健康、生計、安全に悪影響が及びます。

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